苫米地式コーチングにおける「ゴール」とは、単なる「将来の夢」や「目標」ではありません。それは、あなたの脳と心の機能(マインド)を根本から書き換え、人生を自動的に変えていくための「トリガー(引き金)」として定義されます。
なぜゴールが大事なのか、その理由は「人間の脳は、ゴール(重要だと定めたもの)しか見ることができず、ゴールに合わせてしか現実を変えられないから」です。
以下に、コーチングにおけるゴールの定義と、なぜそれが不可欠なのかを3つの核心的な理由で解説します。
1. ゴールの定義:現状の外側にある「可能世界」
まず、コーチングにおけるゴールには厳格な定義があります。
- 現状の外側であること: 「頑張れば達成できそうなこと」や「今の延長線上にある未来」はゴールとは呼びません。それは単なる「現状(コンフォートゾーン)」の一部です,。本物のゴールは、「今のままの自分では絶対に達成できないこと」であり、達成方法が今の時点では想像もつかないようなものでなければなりません。
- 心からやりたいこと(Want to)であること: 誰かに言われたからではなく、「止められても達成したい」と心から思えるものでなければなりません。
- 世界の選択: ゴールとは単なる到達点ではなく、「自分が生きる新しい世界(可能世界 W2)」の選択です。
2. なぜ大事なのか①:見えないチャンスを見るため(スコトーマの解消)
ゴールがなければ、私たちは目の前にあるチャンスに気づくことさえできません。
- 認識のフィルター: 人間の脳には、自分にとって重要だと判断した情報以外をシャットアウトする「スコトーマ(心理的盲点)」という機能があります。
- ゴールが先、認識は後: 「方法がわかってからゴールを決める」のではなく、「ゴールを決めるから、方法が見える」のです。ゴールを設定し、それが重要だと脳が認識した瞬間、それまで隠れていた達成方法や人脈(スコトーマの外側にあった情報)が突然見えるようになります。ゴールがない人は、解決策が目の前にあっても見えません。
3. なぜ大事なのか②:脳をクリエイティブにするため(創造的無意識)
ゴールは、あなたの無意識を「現状維持」から「現状打破」へと切り替えるスイッチです。
- ギャップが生むエネルギー: 「現状の外側」にゴールを設定し、エフィカシー(自己能力の自己評価)を高めると、脳は「すごい自分であるはずなのに、現実が追いついていない」という強い違和感(認知的不協和)を覚えます。
- 創造的な解決策: ホメオスタシス(恒常性維持機能)は、このギャップを埋めるためにフル稼働し始めます。これまで「やらない言い訳」を作るために使われていた創造性(クリエイティブ・アボイダンス)が、「達成する方法を発明する」ための創造性へと切り替わります。ゴールがなければ、この爆発的なエネルギーは生まれません。
4. なぜ大事なのか③:自我を変える唯一の方法だから
多くの人は「自分が変われば、世界が変わる」と考えますが、コーチングの原理は逆です。
- 世界 (W) が自分 (p) を決める: 自我とは「世界における重要性を評価する関数」です。つまり、生きる世界(ゴール W2)を先に決めなければ、その世界にふさわしい自分(自我関数 p)は生まれません,。
- 自動的な書き換え: 「差別と戦争のない世界」というゴール(世界)を本気で設定すれば、その世界に住む住人としての振る舞いや思考パターン(自我)へと、あなたは自動的に書き換わります。
