自分では見えない「現状の外側」のゴールを見えるようにするには?

「現状の外側」にあるゴールは、本来、本人には見えません。なぜなら、人間は「自分にとって重要だと思っているもの」しか認識できないという脳の特性(スコトーマ=心理的盲点)があり、現状の外側にあるものは重要と認識されないからです。

では、その見えないゴールを見えるようにするにはどうすればよいか。ソースに基づき、そのための重要な条件と方法を解説します。

1. 最も重要な条件:「利他性(抽象度)」を高める

見えないゴールを見つけるための最も確実で強力な条件は、「利他性(抽象度)」を高めることです。

  • なぜ利他性が必要か: 「現状(コンフォートゾーン)」とは、自分が心地よく過ごせるように「自分のため」に作られた空間です。自分の利益や欲望(利己性)を中心に考えている限り、思考は現状の内部に留まり、外側は見えません。
  • 視点の転換: 「他人のため」「社会のため」という利他性の視点を取り入れると、自分の自我関数(自分中心の判断基準)から離れることができます。これにより、強制的に現状の枠組みを超えた思考が可能になり、現状の外側にあるゴール($W_2$)が見えやすくなります。
  • 抽象度という新カテゴリー: 苫米地式コーチングのバランスホイールには、新たに「抽象度」というカテゴリーが追加されました。これは「利他性」と同義です。例えば「家族をお腹いっぱいにする」よりも「世界から飢餓をなくす」と考える方が抽象度が高く、現状の外に出やすくなります。

2. 「本音(Want to)」の声を聞く

見えないゴールを見るためには、親や社会、あるいはコーチの言葉ではなく、**「自分の心の声」**を聞く必要があります。

  • 外部の影響を排除: 私たちは無意識のうちに他人の言葉(親、会社、社会常識)の影響を受けて生きています。これらは「現状」を維持させる鎖のようなものです。
  • コーチの影響にも注意: 「世界から差別をなくす」といった立派なゴールであっても、それが単にコーチの言葉に影響されただけであれば、本音のゴールではありません。
  • 徹底的なWant to: ファイナンス(お金)のゴールであっても、嫌々やること(Have to)ではなく、心からやりたいこと(Want to)でなければなりません。

3. 物理的に現状から外れる(行動による刺激)

頭の中だけで考えても見えない場合、物理的な行動を変えて現状の外の「尻尾」を掴むことが推奨されます。

  • 普段しないことをする: いつもは読まない本を読む、いつもは行かない場所に行くなど、物理的に現状のパターンから外れる行動をとります。
  • 体験からのフィードバック: そこで見たもの、感じたものからヒントを得て、コーチング・セッションでフィードバックすることで、ゴールが見えてくることがあります。

4. コーチという「外部の目」を利用する

自分一人ではどうしてもスコトーマ(盲点)が外れないため、コーチの存在が不可欠となります。

  • 外部からの視点: コーチはクライアント自身ではないため、クライアントのスコトーマの外側を見ることができます。コーチは外部からチェックし、「それは現状の中ですよ」「もっと外側がありますよ」と指摘することで、クライアントを現状の外へと引っ張り出します。

まとめ

見えないゴールを見えるようにする条件とは、「自分の殻(現状)」を破るために「他人の利益(利他性)」を考えることです。

自分一人の幸せや利益を考えているうちは、現状の延長線上の未来しか見えません。しかし、「多くの人が素晴らしい体験をするにはどうすればいいか」という高い視点(抽象度)を持った瞬間、スコトーマが外れ、これまで見えなかった「現状の外側のゴール」が姿を現すのです。

オーセンティック・コーチング2026 ~本物のコーチング~  苫米地 英人 (著) 参照

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